スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

神曲

2008年03月14日 21:18

『ダンテ・アリギエリ』著 ギュスターヴ・ドレ 挿画 谷口 江里也 訳 アルケミア出版 309ページ

言わずと知れた不屈の名作。岩波文庫から山川さんの翻訳が出ていますが、
数ページ読んだところで辞めました。わけわかんねー!
古典というより、古文書解読に近い感じ。堅苦しかったです。

「神曲」は特にイメージが難しいと感じたので、絵つきので何か無いかな~と、
アマゾンで検索してみたところ、なんとまあ素敵な本があるじゃありませんか。

ドレの絵は数点しか見た事がなかったのですが、その圧倒的な画力は前々から気になっていました。
ミケランジェロの再来かと言われたのも頷ける迫力。今回の豪華版では「神曲」のために描かれた版画が、
完全収録されているので大満足でした。

キリスト教三大文学といわれる、ゲーテ「ファウスト」、ミルトン「失楽園」、そしてダンテの「神曲」。
ファウストは集英社文庫の池内さん翻訳を読んだのですが、聖書・ギリシャ神話の知識があれば苦痛なく楽しめます。
が、ダンテに関してはそれが出来なかった…。難しい。

何よりもまず、予備知識が必要ということで、阿刀田さんの「やさしいダンテ<神曲>」と、
今回の絵で見る「神曲」を読んでから、寿岳さん訳を読んで、そして初めて山川さん訳に取り掛かろうと思いました。
結果としては大正解だったと思います。煉獄・天国はともかく、地獄に関しては文章だけで壮絶さが分からないと思います。
地獄に落ちた悲壮な人間たちの表情、苦痛、叫びなんかは、食い入るように観ること必至。

ダンテはヴィルギリウスに連れられ、地獄・煉獄・天国と旅をする。
ヴィルギリウスとはローマの詩人。すでにこの世の人ではない。

地獄はすりばち状で何層にも分かれていて、最下層へ近づくほど罪の重い人が落される。
貪欲な大喰らいが落される地獄にはケルベロスが待ち受け、餌を待っている。
怒りに我を忘れたものが落される地獄は、黒くよどんだ沼で永遠に沈め合いをしなければならない。
異教徒たちは火焔が噴き出す墓に身を横たえ、自ら命を絶った者は枯れ木になって朽ち果てていく。

道中ではダンテの政敵なども登場する。最下層コキュートスでは堕天使ルチフェルが
氷の世界で罪人たちを噛み潰していた。

それから一転して場面は移り、今度は天国へ行くために身を清める人々が集まる煉獄になる。
夢とも幻想とも思える展開が続き、ついにダンテは天国への入口へ辿り着く。
ヴィルギリウスはいなくなり、ダンテの目の前には最愛の人、ベアトリーチェが現れる。
25歳の若さで天に召された彼女との再会で、涙を流すダンテ。
光の世界にはヨハネやサンピエトロなど、キリスト教の聖者たちの姿もある。
ダンテはあるがままに光を受け入れる。

クライマックスは壮大な天使たちの合唱で、光に満ちてラストを迎える。
ビジュアル的に映画を見ているような感覚になりました。
文章自体は簡単で、むしろ絵がメイン。
「神曲」の文章を楽しまないなんて、邪道かもしれませんが、
神話だの、聖書だのに慣れてない人は視覚から入るべきかなと思います。

ちょっと今回は絵の話ばかりしてしまいましたね。
「神曲」の内容の深さについては、また別の機会に語りたいと思います…。


参考になった!という方はゼヒ押してくださいッ →  にほんブログ村 本ブログへ

スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://hihidx.blog115.fc2.com/tb.php/76-ba0a35ca
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。