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ロミオとジュリエット

2008年02月26日 23:00

『シェイクスピア』著 中野 好夫 訳 新潮文庫 267ページ

某友人は藤原達也のファンでして、彼の演劇のDVDは私も何度か観せてもらった事があります。
ロミオとジュリエットもその内の一つなんですが、若々しさに溢れた作品で、
3時間という長丁場をよくあのテンションで保っていけるなと感心しました。

ロミジュリには私も想い入れがありまして、高校時代最後の文化祭を、
脚本兼パリス役で出演しました。宝塚の台本があったので、それを元にした脚本でしたが、
30分という短い中で、どう縮めりゃいいのよ!?と奮闘しましたが、結局50分オーバーで大ブーイング(笑)。

シェイクスピアの演劇はセリフが美しいのが特徴ですが、その長さも大したもの。
当時の舞台装置が今のように屋内ではなく、青空のもとでセットされた事に関係しているようです。
昼間に真夜中のシーンを演じたりする必要性から、各章冒頭に背景や時間を説明する言葉を入れる必要があったとか。
高校程度の文化祭なら背景も陳腐そのもの。条件的に似通っているためか、削るに削れないセリフが多かったのを覚えています。

そうした思い出から、今回読んだ中野氏の翻訳は非常におもしろかったです。
四大悲劇を読んだ時は、その情景が分からずに終わってしまいましたが、今回は
「ああ、このセリフはこんな風に言うんだな」とか、
「ここで二人は固く抱き合うんだった」とか、
頭の中でロミオとジュリエットが走り回っていました。

内容はディカプリオさんが映画でやってたので、シェイクスピア作品の中では一番有名ではないでしょうか?
ヴェロナの街を舞台にして、互いに憎み合う一族がありました。
モンタギューとキャピュレット。名高い両家は何かというといがみ合い、
騒動を起こし、街を治める大公は「今後このような騒動があれば、即刻死刑を申し渡す」と言いつける。

恋する男ロミオは、ロザリンドへの届かぬ想いに悩み苦しんでいた。
友人の誘いでキャピュレット家の宴会に忍び込んだロミオは、そこでジュリエットと出会う。
一目で恋に落ち、熱い口付を交わす二人。

しかし、たった一つの愛は、たった一つの憎しみから生まれたものだった。
ロミオはモンタギュー家の一人息子。
ジュリエットは宿敵キャピュレット家の一人娘。
運命に弄ばれる二人の恋人は、人目を忍んでバルコニーで愛を語り合う。
「ああ、ロミオ、ロミオ、あなたはどうしてロミオなの?」

これをきっかけにして、両家の間に横たわる憎しみを取り払えるかもしれない。
僧ロレンスはひっそりと二人を結婚させる。しかし、二人が神の前で結ばれた数時間後、
ロミオの友人マキューシオが、ジュリエットの従兄ティボルトに殺される。
怒りに駆られたロミオはティボルトを殺し、その場から逃げ去る。
事情を聞いた大公は、ロミオを追放とし、ヴェロナの街で見かけた場合は即刻死刑にすると申し渡した。

絶望にくれるロミオとジュリエット。そんな中、彼女の苦しみを払拭するため、
父親のキャピュレットはパリスとの結婚を早める事にする。
重婚に抵抗するジュリエットだったが、どうにも回避できないと分かると、
ロレンスに自殺を打ち明ける。その覚悟を聞いたロレンスは、強力な眠り薬を彼女に手渡し、
「これを飲みなさい。仮死状態になって、あなたは墓場に入れられるだろう。
 私はロミオに手紙を書き、その事を知らせておく。目覚めたところを二人で街を抜け出すがよい」
と、妙案を思い付く。

喜んでその作戦に乗るジュリエットだったが、ロミオへ宛てた手紙は不慮の事故で届かず、
ジュリエットが死んだと思いこんだロミオは、彼女の墓場で自分も後を追おうとヴェロナへ戻ってくる…。

情熱だけで死へと突き進む姿は、美しいけれど理解しがたいものがあります。
自分は絶対に死なないし、死んだら何にもならないと思うしなあ…。しかし、最後の大公の言葉で、
「世に不幸な物語も数々あるが、このロミオとジュリエットの物語、それにまさるものがまたとあるであろうか?」
というのがあります。本当にその言葉が胸に迫ります。

いつも福田さんの翻訳が多いのですが、中野さんの手腕も凄いです。
本人は「絶望してペンを止めたこともあった」とおっしゃるくらい、翻訳には苦労なされたようですが、
私はすばらしい翻訳になっていると思います。
一度舞台を見たことのある人も、無い人も、ぜひお薦めしたい一冊です。


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