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犬になりたくなかった犬

2008年02月11日 23:47

『ファーレイ・モウワット』著 角 邦雄 訳 文春文庫 235ページ

私事ですが…6年前、我が家では犬を飼っていました。
小学生時代のある日、近所の兄ちゃんが「子犬いらない?」ところころした雑種を連れてきました。
子供が無思慮にもらってきた犬を、母親が「返してきなさい!」と怒るパターンが普通ですが、
不運にも私の家は片親で、父は帰りが遅く、兄は7歳離れているため、クラブやらバイトやらであんまり顔を合わさないといった状態でした。
そんな成行きで家族の仲間入りを果たした犬は、「テル」ちゃんと名づけられ、いじくりたおす私にめげず、すくすくと成長してくれました。

典型的な鍵っ子だった私は、家族の帰宅を待つ間、この犬と時間を過ごすことが多くなりました。
今思えば、心の慰めとなったばかりか、数えきれない思い出を与えてくれた家族でした。
子供の教育上、動物の飼うのはとてもいいそうですね。思いやりとか、命の大切さとか、学ぶことが多いですもんね。
この作品も、家族と犬の心温まる関係を描いた作品ですが、それがちょっと変わっています。

主人公?の雑種マットは、犬でありながら、犬になりたくなかったらしい。
…かといって人間になりたい訳でもなく、どちらかというと犬の人生では納得しない、自分は自分の道を行く!といった感じ。
なぜかど近眼で、自分の嫌なことは誰であろうと断固反対し、犬同士の喧嘩にも我関せず。
しまいには、梯子や木に登ったりする。
梯子に登っちゃ悪いっていうの?いえいえ、犬になりたくなかった犬なんだから、しょうがありません。

家族はそんなマットの変な行動には慣れっこになってしまい、最初は理解できなかったものの、
「それは彼にとって何か意味のある事なんだろう」と思うようになる。
我が道を行くマットの自由奔放さがほほえましくもあったり、羨ましくもあったり。
また、その家のお父さんが愉快な人。砂だらけの土地に越してきたのに船乗りにあこがれて、船を造ってしまう。
しまいには、それで川を下って旅行を始める。マットはマットで、船の守り神よろしく船首で胸を張ったりしてる。
そんなはちゃめちゃ家族だから、マットについていけたのかも。

カナダの雄大な自然を背景に語られていくけれど、残念ながら私の想像力では追いつかない部分が多くて、
その素晴らしさの半分も享受できてないと思う。
けれど、カントリー要素だけは充分に伝わってきました。
後半では、マットにライバルが登場します。その彼、フクロウのウォルとの白熱の闘いは、面白さ満点。
やたらと自尊心の高いマットだから、よけいに笑えます。

犬を飼った事がある人なら、マットの行動が目に浮かぶと思いますよ。


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