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オズの虹の国

2009年10月03日 08:05

ライマン・フランク・ボーム』著 佐藤 高子 訳 ハヤカワ文庫 257ページ

「オズの魔法使い」の続編。作者がファンの子供たちから、
「もっと書いて!」という要望を受けて書いたものです。

<あらすじ>
ドロシーがカンザスへ帰ってしまった後のオズの国。
エメラルドの都は、かかしが王様となり、西のウィンキーの国はブリキの木こりが治めていました。
主人公は、チップという少年。意地悪ばあさんな魔術師のモンビに育てられましたが、
ある日、変身の術で大理石の像に変えられそうになったチップは家出をします。

魔法の粉で命を与えられた、かぼちゃ頭のジャックと、木挽き台と共にエメラルドの都を目指します。
途中、今しもエメラルドの都を奪うために反乱を起こそうとしている美少女軍団に出会います。
彼女たちは、手に手に鋭くとがった「編み棒」を武器として持ち、将軍のジンジャーという女の子のもと、
都のエメラルドを自分たちのものにしようと企んでいたのです!

はたして革命は成功し、かかしは王国から逃げ出します。
チップはかかしと一緒にブリキの木こりがいる西の国へ赴き、応援を求めます。
ジンジャーはモンビを味方につけて、何かとチップたちの邪魔をしますが、ことごとく失敗。
一度は彼らもエメラルドの都の奪還に成功しますが、今度は少女たちは城を取り囲み、兵糧攻め。

再び、城から脱出するために、魔法の粉で空飛ぶ乗り物のガンプを作ったチップ。
南のよい魔女グリンダに協力を仰ごうと空を飛んでいきます。
話を聞いたグリンダは了承し、もともとオズが治める前からの正当な王位継承者である、
オズマ姫を探し出して、その地位につけることを提案します。

オズマ姫は、その昔にオズがエメラルドの都を奪った時、
どこかに隠されてしまったのでした。その秘密をモンビが知っているようなのですが…。

ジンジャーは攻めてきた軍勢を見て、「こんな編み棒が、何になるの!」とビックリ仰天。
モンビは囚われの身となり、オズマ姫についての真相を語り始めます…。
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日本で翻訳されている14作品の、まだ序章ですね。これを書いた後に、ファンの子供たちからは、
「ドロシーはどこに行ったの?」(カンザスに帰ったんだヨ!)と質問が相次ぎ、
3作目からは再びドロシーが主人公として、活躍するんだとか(笑)。

前回も「哲学的な小説」という見方で紹介をしましたが、今回はさらにその上をいくレベルに感じます。
というのも、皮肉を利かせる要素が多く、当時の時代背景を揶揄した部分が多く見られるからです。
子供の要求にこたえて…という割には、大人も深読みできるオールマイティな作品に仕上がってます。

時代背景とすれば、婦人参政権運動があるらしいです。なるほどな、と思います。
そもそも、美少女軍団の武器が「編み棒」ですよ。軍勢が攻めてきて「こんな編み棒で何ができるの!」と
将軍ジンジャーは叫びますが、「編み棒」ですからね、大したことはできません。
また、革命のおかげで、女性優位になり、男たちが子育てや料理をするようになるのですが、
最後にジンジャーが失脚して、国が元に戻ると、女たちは男の作る料理に飽き飽きしていたので、
革命が終わったのを喜んだ…という結末。皮肉、利かせ過ぎですね。

最後の「え!」と驚くドンデン返しも、意表を突かれます。
「オズの魔法使い」に並んで、もっとたくさんの人に読まれてもイイと思う、良い作品だと思います。


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