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サロメ

2007年11月21日 20:47

オスカー・ワイルド』作 福田 恆存 訳 岩波文庫 104ページ

「欲しいものを何でもやろう」こう言われたら、多くの人は何を望むだろう?
美しい月の光が降り注ぐ中、妖美に舞う王女サロメ。
彼女が王に対して求めた褒美は、恋をした相手の首だった。

ワイルドの妖しい魅力を代表する作品。今でこそオペラとかで上演されてますが、
書かれた当時はイギリスで上演できなかったほど。これは確かに背徳的すぎますね~。
内容としては、1時間とかからないで読めてしまう。
非現実的なビアズレーの挿絵が沢山挿入されていて、奇妙にマッチしている。

<あらすじ>
ユダヤ人の王エロドは、自分の兄の妃を娶り、その義理の娘であるサロメにも眼をかけていた。

サロメはある夜、牢獄に囚われていたヨカナーンに出会う。
(ヨカナーンは聖書に出てくるキリストの洗礼をしたと云われる、洗礼者ヨハネの事。
 サロメはユダヤ人の女性だから、ヨカナーンは異教徒である)
ヨカナーンは、物語の中でキリストの出現を預言しており、
周りからは「もしかして、神が遣わした預言者!?」と恐れられていた。

「ああ、ヨカナーン、お前の肌が欲しくてたまらない」異教徒にもかかわらず、彼に恋をするサロメ。
「触るな!バビロンの娘!ソドムの娘!」そして、拒絶しまくるヨカナーン。
(バビロンもソドムも神の怒りに触れた都市)

そこへやってきた王は、サロメに対して踊りを踊ってくれと頼み込む。
初めは拒んでいたサロメだが、「なんでも欲しいものをやろう」という王に、
必ず願いをかなえてくれること約束して、承諾する。

踊り終えたサロメは言う。
「私はヨカナーンの首が欲しゅうございます」
ここらへんで、サロメの狂気度が急上昇!こわあっ!
ついに首は切り取られ、ヨカナーンが自分のものになる。

「ああ、お前はその口に口づけさせてくれなかったね、ヨカナーン、さあ、今こそ口づけを!!」
まだ、生暖かさ残る生首に狂喜して口づけをするサロメ。
「ああ、私はついにお前の口に口づけしたよ!!」
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シェイクスピアの名訳でおなじみの福田氏の翻訳とあれば、読むしかないでしょう!
本当に格調高く、かつワイルドの悪魔的な魅惑の雰囲気を損なわずの、パーフェクト名訳。

題材自体は、聖書のマルコ伝からとったものですが、恋、狂気、嫉妬と絡めて、
「悲劇」というストーリー立てにしてしまえるワイルドはすごい。
ワイルドの存命中に上演されることはなかったのですが、「ドリアン・グレイの画像」といい、
まだ、世の中に出すには早すぎた天才だったのかもしれませんね。


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