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だれかに似た人

2009年08月30日 23:45

『阿刀田高』著 新潮文庫 348ページ

いつか、阿刀田氏の作品の出してる文庫は全部読んでやろうと目論見中。
wikiで見る限り、出してるタイトルだけでも約150。道は遠い…。

前回と同様に、「小説新潮」へ掲載された、短編10篇を収録。
「だれかに似た人」というタイトル小説があるわけではなく、
「だれかに似ているが、だれとは特定できない男女の物語」、というテーマ。

ホラー小説…とはちょっと意味合いが違うかもしれないけれど、
異界への扉とか、奇妙な一致とか、オカルト色が強い。

「Y字路の街」   「無邪気な女」
「灰色の名簿」   「黒い数列」
「愛妻物語」    「明日を売る女」
「海の蝶」      「女体」
「孤独な舞踏会」 「奇談パーティ」

頑なに夫の愛撫を拒んでいた妻が抱えた、過去のトラウマとは…。
妻の女体を隅々まで正確に写し撮った写真を眺める男…。

基本的には、男女の関係…ということなので、艶めかしい話が多い。
年季の入った小説家の手にかかれば、情事の描写も、ある種のイラらしさが出ない。

コラムニスト、ミステリ評論家、香山二三郎氏が書いた解説もGood 。
阿刀田さんの書く「不気味さ」を的確に表している。

「残酷シーンをリアルに描き込むことが読者や観客に著しい
 恐怖のみを喚起させるとは限らない。前述したように、スプラッタ・ムービーの中には
 いかもの趣味を逆手に取ったスラプスティック調の怪作さえ現われてきている。
 残酷シーンの多くは生理的な恐怖を与えるが、それも度を超えるとお笑いになってしまうわけだ」

スプラッタを外面の怖さと言うなら、阿刀田さんは内面の怖さ。
これと同じような事を、前にもホームズで書いたけれど、ドイルの小説もまさに同じ。
先日聞いた怖い話で、「猿の手」っていうのがあったけど、これも扉を開けてしまってたら、
どうなっていたか分からない…そういう「分からない」「見えない」ものへの怖さが堪らなかったです…。
阿刀田さんの薄気味悪さと少し似ているなぁ…と感じましたね~。


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