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スペードの女王・ベールキン物語

2009年03月29日 00:22

『プーシキン』著 神西 清 訳 岩波文庫 221ページ

以前も少し感じていましたが、私はやっぱりロシアが好きみたいです。
プーシキンもこの本でスゴい好きになりました。
話のまとまりといい、視点といい、単純なストーリーなのに完成度が高い。

プーシキンがいかほどの人かを知るには、彼がロシア文学の先駆者であり、
スペードの女王の主人公ゲルマンは、ドストエフスキーの「罪と罰」の
主人公ラスコーリニコフのモデルになっていることでもうかがい知れる。

かるたあそび(カードゲーム)の集まりで、フェドトヴナ伯爵夫人が
絶対に勝てる秘儀を知っているという話題が持ち上がる。
夫人はその秘儀を誰にも洩らさずにいるが、その昔に一度だけ
その方法で知り合いを窮地から助けてやったことがあるという。

誰もがお伽噺だと信じなかったが、ドイツ青年のゲルマンは、
それを聞き出すために夫人の元へ出かけていく。
その方法とは、「3、7、1」の順番でカードを出すというものだった。
ゲルマンは賭博場で多額な賭けをし、勝負に臨むが、
最後のカードを引き当てたとき、スペードの女王がニヤリと薄笑いを浮かべる。

その後、ゲルマンは気が狂い、「3、7、1」、「3、7、女王」…とつぶやき続ける。

岩波だから若干固い感じはあるが、話の流れもスマートで読みやすい。
クライマックスの印象の深さが後を引く物語でした。
後半のベールキン物語では5篇の短編から成り、
「贋百姓娘」など明るいハッピーエンドな物語もあるのですが、
ロシア文学はやっぱり「負」のテーマが最高に面白いと思います。

プーシキンはのちの大物作家たちの到来を予期するかのような
ロシア文学の源流を見たような気がします。


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