スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

赤毛のアン

2009年01月07日 19:43

『ルーシー・モード・モンゴメリ』著 村岡 花子 訳 新潮文庫 425ページ

「グリン・ゲイブルスのアンこそはあの不滅の生命をもつ『不思議の国のアリス』以来の
 愉快きわまる、そしてもっとも強く人の心に迫ってくる存在だ」
こう評価したのは、「トム・ソーヤーの冒険」で有名なマーク・トウェイン。
まったくその通り!心をかき鳴らされた作品に違いありません。

次に口を開けばアンは何を言うだろう?
アンの周りの人たちはこう思っていたはず。わくわくしながら彼女の口許を見つめていたはずなのです。

手違いでクスバート家にやってきた孤児のアン。やせっぽっちで赤毛頭のひどくみすぼらしい少女。
マシュウとマリラの兄妹は、働き手として男の子が欲しかったのだが、なにかの手違いで女の子が来てしまった。
初めは迷惑がっていた兄弟でしたが、アンの明るい性格と豊かな想像力の前では、魔法をかけられてしまうのです。

「曲がり角をまがったさきになにがあるのかは、わからないの。
 でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの。
 それにはまた、それのすてきによいところがあると思うわ」

アンには何もありません。孤児院からやってきて、持っているものと言えば鞄一つに、灰色のみにくい服、茶色の水兵帽。
本当に何もないのに、彼女は幸せになることができるのです。それも想像の力で。

作品中、何回この「想像」という単語が出てきたでしょうか。
現実に起こる出来事も、いくらでも幸せに変える想像力を持っているアン。
読み終えたあとには、必ずこの少女が愛すべき子供だとあなたも思うでしょう。

ストーリーは単純なもの。一人の少女が引き取られて教師になるまでの日々。
けれども感情移入の具合がハンパなく強い。あんまり感動のストーリーを読んでも
泣かない私ですが、これにはボロボロと涙を流しました。
その悲しい場面に泣いたのではないのです。アンの気持ちと同調したから泣いたのです。

本当にいい作品とは、仰々しいストーリーに頼らなくても、いい作品になるのだなと感じました。
「あしながおじさん」のジーン・ウェブスターに似た女性的な、陽だまりのような愛を感じる作品でした。


参考になった!という方はゼヒ押してくださいッ →  にほんブログ村 本ブログへ

スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://hihidx.blog115.fc2.com/tb.php/258-afaf7c15
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。