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人間腸詰

2008年12月17日 22:33

『夢野久作』著 角川文庫 250ページ

アメリカはセントルイスで開催された大博覧会。
大工の治吉は、そこで日本の専売「台湾烏龍茶」の売り子をするため渡米した。
そこで出会った支那人の美少女に出会う。
その美女はこちらに流し目を送ったり、しなを作ってみたりと、どうも治吉に気がある様子だ。

ある夜、治吉は外出禁止の命令を犯して、その美女ついていく。
到着したところは、アメリカでも指折りのギャング、カント・デックの館だった。
大工として腕のいい治吉に目をつけたのは、その技術をもってして
錠前を使わずに開ける箱を作り、その開け方を自分にだけ教えてもらいたいがため…である。

これはクサいぞ…と思った治吉は、その頼みを拒否するが、
カント・デックは帰してくれそうもない。大きなソーセージ製造機械を目の前にして治吉に迫る。

「あなた、この中に入ること好きですか?」

こういう類の話はよくあるけれど、夢野久作のは締め方がうまい。
気持ち悪っ…で終わらせるのではなくて、薄気味悪っ…って感じ。
ドグラ・マグラという代表作もあるので、推理小説家だという印象がありますが、
私にはどうも、それ以外のジャンルの方がクオリティが高い気がします。

この本にも8本の作品が収録されていますが、そのうち3作が推理物。
読んでみると、やっぱり「人間腸詰」よりかは劣る気がします。
タイトルが「人間ソーセージ」なだけに、どうしても第一印象が強くなってしまうからか。
しかし、晩年に書かれた「戦争」なんかは、グロテスクを通り越して、
むしろ人間の心理が怖っ!!って感じました。

「人間腸詰」も、グロテスクはグロテスクなんですが、それだけの小説なら
あんまり面白くないのではないかと思います。
夢野久作は狂人だとよく言われてますが、人間の奥底の心理、
その怖さを表現できる作家だからではないかと感じます。


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