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美少年

2008年11月11日 00:50

『団鬼六』著 新潮文庫 274ページ

嗜虐的官能小説の巨匠、団鬼六の作品の中で、
「ホモセクシャル・少年愛」という分野のものは数少ない。

「美少年」とは、日本舞踊宗家御曹司の風間菊雄。
後年の小説を書く際に、その時の美少年が犯される様を思い出さずにいられないと言わしめるほど、
作者の印象に残った事件だったそうですが、これって本当にあったことらしいです。

大学生時代の作者が経験した事らしいのですが、当時所属していた軽音楽部の隣に、
邦楽部があったそうで、そこに入部したのが当の風間菊雄だったそうです。

女性よりも女性的な妖美さを持つ菊雄に、特別な感情を持つようになった作者。
ただ、久美子という彼女を持っている手前、事が大っぴらになることを避けて、
「自分はホモじゃない」と世間には弁解していた。

菊雄と体の関係になったものの、根本的にノーマルであった自分は、
ホモ同士が行うアナルセックスの知識も全く持ち合わせておらず、
性行為も「いかせてもらう」だけで、菊雄は相手が寝入ったのを見て自慰にふけるのだった。

そんな中途半端な関係だったが、ついにそれが久美子に露呈し、迫られる。
同時に菊雄とのトラブルが重なり、不仲になっていたたので、
かねてから「菊雄をやらせろ」と言っていた「山田」に菊雄をレイプさせることにする。
そうすることで、トラブルの鬱憤も晴らし、手切れにしようと考えていたのだった。

普通に考えたらスゴイことだけれど、作者自身もその時はどうかなっていたと告白している。
下宿にやってきた菊雄を、自分と山田、そして山田の女であるマリ子が待ち受け、
来ているものを脱がせて、ロープで吊るしあげる。
その後、菊雄は愛している男の前で無理やり射精させられるという凌辱を受ける…。

途中から彼女の久美子も加わって、菊雄は色々とされちゃう訳ですが、
こんなことが本当に有名な団鬼六の過去にあったのかと思うと、
にわかに信じがたい思いにかられるのです。

嗜虐的官能小説!というからには、どんなプレイがあるのやら…
と微妙に期待を寄せつつ本書を開いてみたわけですが、作者自身は基本的に本人はノーマル寄り。
むしろ周りの人間がアブノーマルな訳ですが、こういった類の趣味を持つ人たちは、互いに呼び合う波長でもあるのでしょうか。

登場する人物というのは、実に異様。
責める側もさることながら、受ける側も異様。
ただのSMプレイとして我々が楽しむ世界ではなくて、それを誇りに思うふしさえある。
その点は、収録されている「鹿の園」を読んで頂けるとより理解できると思います。

他にもピンク女優の谷ナオミの半生を綴った「妖花」などは、とても興味深い。
官能小説というのも、古き良き時代というのがあったのだなあと思わせる作品群でした。


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