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月世界へ行く

2008年10月20日 22:26

ジュール・ヴェルヌ』著 江口 清 訳 創元SF文庫 317ページ

「空想科学小説の父」と称されるだけの事はあるなあ~としみじみ感じる作品。
いや~、ヴェルヌはやっぱり勉強家ですね。とにかく数学がバンバン出てきます。
もう、そこらへんはさらっと読み飛ばした感がありますが(笑)。

「地球から月へ」という前編があるのですが、内容としては読まなくても楽しめます。
現在では、ちくま文庫の「月世界旅行」といく訳名で手に入れる事が出来ます。

<あらすじ>
三人の乗組員…すなわち「大砲クラブ」の会長バービケーン、ニコール大尉、
ミシェル・アルダンの三人は、砲弾の発射を今か今かと待ち構えていた。

三人が乗っているのは、拳銃の弾を巨大化したような砲弾型ロケット。
彼らはその中で、無事に発射されて宇宙へいけるかどうか、賭けをしていたのだ。
つまり、人類未踏の惑星である月へ、これから向かうところなのだ!

バービケーン(バービケイン)と、ニコール大尉(ニコル大尉)はアメリカ人で論理的。
ミシェルは陽気なフランス人のモードメーカー。彼らの掛け合いも実に面白い。

「月に行くのは結構だよ、しかしわれわれはどういうふうにして戻ってくるんだね?」
「そんなことは、ぜんぜんわたしは知らないね」
「どうして戻るのか分かっていたら、ぼくは行かなかったろうね」
「月にコロンビヤード砲が無かったら、われわれはずっと月にいるまでさ!」
「そいつはいいや!」

宇宙へ飛び立った砲弾の中で、彼らは楽しげに会話をするのだった。

宇宙へ飛び出した彼らをまず待ち受けていたのは、小さな隕石との衝突だった。
かろうじて衝突は避けれたものの、それが引き起こす結果は予想だにできなかった。
どんな小さな天体も引力を持つように、その隕石にも物質を引き寄せる力があったのだ。
かくして計算されつくした軌道からずれた砲弾は、無事に月面にたどりつけるのかどうか。
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凡人はミシェル側の立場で、一緒になって「ああ!きみたちはまったくXの好きな人たちだね!」と
呆れ顔でヴェルヌの数学論を読み飛ばしていればいいと思います。
宇宙への旅が現実に行われている今、ヴェルヌの書く宇宙空間は幼稚に感じますが、そこは仕方ないですね。
あくまでも1800年代後半に書かれた話ですから。そこを考えるとやはり、すごい。

ストーリー的には、科学趣味に力点を置き過ぎた感じがして、「科学説明>冒険小説」。
もちろん、SFとしての注目すべき点は多いのですが、読んでてわくわくする類ではないと思う。
結局月にも着陸せず、目的を達してはいないので残念。
ただ、この作品といい、電気時代の到来予測といい、先見の明には脱帽というところ。

この前編の「月世界旅行」と、続編の「地軸変更計画」も、
それぞれ趣の違いなどもあって(人間描写や、作者の人生の変遷による作風の変化)、比べてみたい。
ちなみに、ヴェルヌの作品をもとにして、メリエスの作った14分の映画も有名ですね。

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