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注文の多い料理店

2008年10月03日 18:35

『宮沢賢治』著 新潮文庫 358ページ

今回は宮沢賢治のイーハトヴ童話「注文の多い料理店」の全話と他10作を集録した本へ挑戦。

・イーハトヴ童話収録作品       ・ その他10作
  序                       雪渡り
  どんぐりと山猫               ざしき童子のはなし
  狼森と笊森、盗森             さるのこしかけ
  注文の多い料理店            気のいい火山弾
  鳥の北斗七星               ひかりの素足
  水仙月の四日               茨海小学校
  山男の四月                 おきなぐさ
  かしわばやしの夜             土神ときつね
  月夜のでんしんばしら           楢ノ木大学士の野宿
  鹿踊りのはじまり             なめとこ山の熊

だいたい年代順に並べられているけれど、どれも甲乙付け難い。
評論家でないなら、これが一番!という作品は読み手で大きく異なると思う。

どれも20ページ前後で終わるため、読むのに区切りやすい。
しかし、話は短くても、その初めの数行で宮沢ワールドへ取り込む手法はさすが。
たちまちその世界が目に浮かぶのです。

「そのとき西のぎらぎらのちぢれた家のあいだから、夕陽は赤くななめに苔の野原に注ぎ、
すすきはみんな白い火のようにゆれて光りました」
                                      (鹿踊りのはじまり 冒頭部分)

私たちが雄大な自然を前にしたとき感じるあの恍惚感。
アドレナリンが大量に出ている時に、宮沢賢治のペンが動いたのでしょうか?

「ほんとうに、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風の中に、
ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
ほんとうにもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはそのとおり書いたまでです」
                                            (イーハトヴ童話 序)

「鹿踊りのはじまり」で、主人公の嘉十は、鹿たちがぐるぐる踊る輪の中に我を忘れて飛び込んでいってしまいます。
本当は誰しもこんな心を持っているのかもしれません。
アーティストは芸術を表現するときに、「ここはジャーンって感じ」と、曖昧な言葉で言いますが、
それは仕方のないことなのかもしれません。
宮沢賢治も独特な擬態語・擬音語でできる限りありのままを表現しようとしたのではないでしょうか。
伝えにくくもどかしい、しかしすばらしい自然や動物たちを。


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