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神秘の島 第二部

2008年07月24日 21:38

『ジュール・ヴェルヌ』著 大友 徳明 訳 偕成社文庫 394ページ

無人島に漂流した開拓者たち。
彼らの生活はより文明的に発展していった。

第一部の参照はこちらから↓
http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-141.html

五人の遭難者、つまりサイラス・スミス技師と、記者のジュデオン・スピレット、
水夫のペンクロフ、博識な少年ハーバート、そして黒人奴隷のナブと犬のトップ。
彼らの生活は日増しに良くなってきていた。その島にはリンカーン島という名前が付けられたが、
遭難者たちは今では遭難者ではなくなっていた。必要なものはなんでも自然から作り出すことができたし、
必要とあればエネルギーだって作ることができた。それは水力を利用したエレベーターであったり、
風力で風車を回して小麦をひいたりすることだった。
原始的ではあったけれど、何事にもスタートがある。それを知っているかどうかが問題なだけで。

幸い、サイラス・スミス技師の知識は百科事典そのものだった。
彼の知らない事は全くないかのように思われた。必要と思えるものは創り出されていったし、
ガラス作りや、冬に備えての羊毛の服、それに菜園や家禽飼育場も整備された。
彼らは祖国に帰れるものなら帰りたいと思うだろうけれど、
いざこうして開拓していった島を離れる時が来るならば、大きな寂しさを味わう事になるだろう。

彼らは流されてきた漂流物の六分儀で、この島がタボル島という無人島に近い事を知り、航海を試みる。
そこで出会った一人の野蛮人は、リンカーン島に連れて帰られサイラスたちの仲間になった。
もう一人、オランウータンも飼いならされて、仲間はしだいに増えていった。

ところで、サイラス達はこの島が無人島であると確信していた。
それは島全体を冒険してみて分かったことだが、まったく人が訪れた気配もなく、
船が漂流した形跡もないからだ。しかし、この島にはいくつも不思議な事件が起こっていた。

まず一つ目は、サイラスが最初に上陸したときに、波にさらわれたのだが、いつの間にか洞窟に運ばれていたこと。
役に立つものばかりが、防水加工までされて漂流物として流されてきたこと。
時たま犬のトップとオランウーランが、井戸に向かって奇妙な唸り声をあげること。
そして極めつけは、航海をして帰ってくるときに、目印のかがり火がたかれていたこと。
航海中、島に残っていたサイラスは、火など灯したことはないという。では誰が?

この島には誰かいるのだろうか。この神秘の出来事をすべて説明できるような。
偶然にしてはおかしすぎる。かならず何かがある。サイラスはそう考えていたが、
今のところ何も手掛かりがつかめなかった。

いよいよ、神秘の島の正体が明らかになるか???と思ったところでもどかしく第三章へ。
本当に1ページめくるたびに発見の連続。この本を読んでいると、自分が無人島に漂流しても、
何とかやっていけそうな気分になるから不思議です。いや、もちろんそんな簡単でないのは分かってるんですが。
それくらい、現実的、科学的に小説は進んでいくのです。その中で唯一合点がいかない不思議な出来事…。

こうしてヴェルヌの作品を読んでいると、すべての生活は自然に繋がっているのだなあと実感させられます。
私が食べているパンも、一粒の小麦から栽培して、栽培するには畑を耕す必要がある。
耕すには鋤がいる、鋤を作るのには鉄がいる、鉄を作るのには窯がいる…。
人類みな兄弟と言いますけれど、何かしら私たちの生活は間接的にいろいろな人に支えられているんですね。

その原点に冒険心、興奮と共に立ち戻らせてくれるヴェルヌ。偉大な作家です。


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