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あなたの知らないガリバー旅行記

2007年09月04日 20:19

『阿刀田高』著 新潮文庫 234ページ

ガラガラと音をたてて、ファンタジーな世界が崩れていった。
前にガリバー旅行記を読み終わり、さらに理解を深めようと、
阿刀田さんの「あなたの知らないガリバー旅行記」を手に取った。

スウィフトという人物を前提としてみたガリバー旅行記。
いわば、作者の意図というフィルターを通して見る世界。

スウィフトさん自身はかなり偏った人だったようで、
阿刀田さんいわく「頑固で、偏屈者で、人付き合いが悪い」。
たしかに、こんな皮肉な物語をかける人っていうのは、多少の変人かもしれない。
たとえば、小人の国での話…。

小人の国では二つの国が対立していた。その原因というのが、
卵を割る時に弧の小さい方から割るか、大きい方から割るかというのである。

当時、イギリスはフランスと対立していた。
簡単にいえばカトリックとプロテスタントの宗派の違いで。
スウィフトは晩年牧師の職業についているが、どうにも
こういった事にはドライであったようだ。ガリバー旅行記にこんな風刺で残している。

スウィフトの功績はただの皮肉にとどまらない。
例えば「奴婢訓」(ぬひくん)という著書がある。
単純に言うと「召使がいかにサボって使用主に責められないか」という極意を
授けてくださるありがたい本な訳ですが、この本の本当の意図は
実は使用者側から見た召使への皮肉集である。
こういった天の邪鬼的な文章表現は、現代でも多く技法として用いられている。

「あなたの知らない」とはよく言ったもので、スウィフトの
グラックユーモアを理解するのに大変勉強になりました。
ただ、ガリバー旅行記を「少年の心」のままで思い出としたいなら、
胸を張ってお勧めできるシロモノではございません(笑)。


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