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読書について 他二篇

2008年12月23日 18:39

『ショウペンハウエル』著 斎藤 忍随 訳 岩波文庫 158ページ

本の洪水におぼれている私たちにとって、かなり目から鱗の良書でした。

「読書は他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、
 他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。(中略)
 だから読書の際には、ものを考える苦労はほとんどない。
 自分で思索する仕事をやめて読書に移る時、ほっとした気持ちになるのも、そのためである」

確かに私たちはあまりにも人の意見に乗っかりすぎている。
こうして本を紹介しているのも、結局は人の考えを代弁しているにすぎない。
その本について思考を巡らせている訳ではない。
一般人は哲学者ではないので、何もそこまで…と思うこともあるが。

問題は出版されている本にもある。ショウペンハウエルは昨今出版されている本の
およそ9割は悪書であると言い切っている。
明確に言いたいことを持っている本というのは少ない。
ブームになっているのは、一年で忘れ去られるものがほとんどであり、
後世に残っていくものは少ない。

…でも、本当に本を読んでいると、考える力というのはなくなっていくのだろうか?
少なくとも良書を読んでいるときは、何度も物思いにふけることがある。
(その例をあげるとすれば、まっさきに古典が思い浮かぶのだから不思議だ)
そういう文章は、たいがい多くを語らない。
「こちらに思考をうながす」文章なのである。

べたべたと美辞麗句を並べたてたり、小難しい(自分の無知を覆い隠すような)文章にして、
読む側を立ち迷わせる行為は、「実際、下司下朗の仕事である」と、ショウペンハウエルも嫌悪している。
現代のジャーナリズムが好き勝手なことをいってる様を見たら、この人卒倒するんじゃないか(笑)。
いや、もちろん私もそれは同類なのであるが…。

一生における時間は非常に短い。
大洪水に巻き込まれる前に、箱舟に乗りたい人は本書を手に取るべし!


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