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アクシデント 下

2009年07月24日 22:09

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 334ページ

意識不明の状態が続いたまま、娘のアリソンは昏々と眠り続けていた。

上巻の内容はコチラ→http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-328.html
以下、内容の重要部分を含みます。

アクシデントは引き続き起っていた。
息子のアンディーはジャングルジムから落ちて腕を骨折し、
自分の母親と姉は、見舞いに来るという名目のもと、旅行をしにくる。

なかでも最悪なのが、夫の浮気が発覚したことだった。
16年という長い歳月で、彼女が夫の浮気に気がついたことは一度もなかった。
よりによって、この一番悪いタイミングで、夫婦の絆は崩壊してしまった。

次から次へ降ってくる不幸。
それでも前を見据えて生きていくペイジが健気だ。
そして人生は不幸だけではないと最後には教えてくれる。
この経験をしたからこそ、生まれるものもあるのだ。
パンドラの箱を開けてしまったとしても、最後に希望は残る。

ペイジの再出発は、このアクシデントを乗り越えて始まっていく。

…どちらかと言うと、冒険とかわくわくするストーリーが好きな私には、
この、あまりにも不幸すぎる話が正直好きとは言えません。
しかし、不思議に読み出したら止まらない。

細やかな文章も、ああ、女性らしいな…という感じ。
娘の変わり果てた姿に恐れおののく感情や、
逆に愛らしい子供の姿など、とても丁寧な描写です。

世の中、現実は厳しいけれど、決して悪いことだけじゃないよ…、
そんな諭すような、新しい一歩を踏み出す勇気をくれる作品です。


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アクシデント 上

2009年07月23日 22:50

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 301ページ

アクシデント【accident】
不意の出来事。思わぬ故障。事故。 (Yahoo辞書より)

ほんの一瞬の間に、人生はガラリと変わってしまう可能性がある。

ペイジは二人のかわいい子供に恵まれていた。
姉のアリソンは、つぼみが膨らみ始めたような美しい少女だ。
弟のアンディーは、未熟児として生まれたが今では立派に成長して、素直で優しい少年になった。
そして夫のブラッドはハンサムで仕事のできる男だった。

ペイジは結婚してからの16年間と、これからの未来が幸福であると信じていた。
しかし、その幸せな家庭に突如としてアクシデントはやってきたのだ。

娘のアリソンはその日、門限の時刻を過ぎても帰ってこなかった。
ペイジは腹を立てて帰りを待っていたが、母親の当然の気持ちとして次第に不安が襲ってきた。
そんな時、一本の電話がけたたましく鳴り響いた…。

彼女の不安は的中した。娘のアリソンと、親友のクロエ、
そし二人のボーイフレンドを乗せた車が、対向車と正面衝突したというのだ。
ペイジは病院へ駆けつけた。クロエの父親のトライブも同様にやってきた。
こんな時に、夫のブラッドは運悪く出張へ出かけてしまっており、連絡がつかない。

二人の親にとって長い夜になった。
クロエは下半身に後遺症の残るケガを負い、アリソンは脳の手術を受け意識不明だった。
幸せな家庭は一変した。若い少女たちの長い人生に、考えられない負担が待ち受けているのだ。
アリソンについては、今後一生、植物状態が続く可能性も大きかった…。

ストーリーは単純なものの、重くのしかかる作品。
母親は強い。どんなことがあろうと現実を見て、逃げ出さない。
“親の愛は無償である”という言葉が何度も思い起こされる。
リハビリや後遺症による弊害などを考えると、絶望的な気持ちになる。
しかし、どんな不幸が襲ってきても、希望を捨てないペイジの姿は、
まさに母親の愛であり、忍耐だ。これは母親でないと書けない作品だと思います。

もしかしたら、明日は我が身に起りえるアクシデント。
その悲劇に遭遇した家族たちの物語です。


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敵意 下

2009年07月07日 19:13

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 323ページ

無事に社会復帰を果たし、弁護士事務所で働くことになったグレース。
男性不信だった彼女の前に、ついに心を許せる男性が現れた。

上巻の内容はこちら → http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-322.html
以下、内容の重要部分を含みます。

チャールズは誠心誠意、グレースをいたわった。
ついに彼女が過去の出来事を話した時も、彼女を信じ、憐れんだ。

二人は結婚した。子供も生まれた。
そのうち、人望が厚く、カリスマ性を持っていたチャールズは、
下院議員をやってみないかという誘いを受ける。グレースはもちろん賛成した。

チャールズの政治生活は申し分なかった。
グレースはその間に子供を虐待から救う救済団体活動を設立し、二人は忙しい毎日を送っていた。

絵にかいたような二人だったため、当然のことながら今度は上院議員の話が持ち出された。
チャールズの支持率は次第に向上し、何もかもがうまくいっているように見えた…。

急転する人生。彼女が忘れかけていた悪夢がその時よみがえった。
父親の殺害、刑務所での生活、モデルエージェンシー時代のスキャンダル。
すべての彼女の過去は暴かれた。それらは極上のフルコースのように、
マスコミの前に並べたてられたのだった…!

私がいつも残念だと思うのは、ダニエル・スティールの作品は、
ハッピーエンドがないということ。これだけ苦労した女性が、
最後の最後くらい、幸せに終わってくれたらいいのに…と考えてしまう。
勧善懲悪ではなく、「人生はこんなもの」というような不完全燃焼で終わってしまう。
先が予想できるようなストーリーだと思っていたら、肩すかしをくらったような感じだ。

現実を踏まえたような結末は、男性作家と女性作家の違いなのかもしれない。
それを不満に感じてしまうようなら、私はまだまだ子供だということでしょうか。


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敵意 上

2009年07月06日 01:11

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 294ページ

単行本をどんどん読んで、本棚の未読スペースを広げよう作戦(笑)。
「無言の名誉」に続いて、またまたダニエル・スティール。

相変わらず、不幸の塊みたいな女性の物語。
13歳から、父親に性的虐待を受けてきたグレース。
父親は世間でも評判の好人物で、弁護士として人の役に立っていた。
半面、家庭では母親に殴る蹴るの暴行を加える二重人格者だった。

そのうち母親はガンで病に倒れ、欲求不満に陥った父。
母親は、自分の代償として娘に父の相手になるように説得し、
グレースはそれが母親のためになるならと考え、それに応じた。

4年間の闘病生活ののち、母親は遂にあの世へ旅立った。
葬儀が終わった夜、父親はいつものようにグレースに体を求めてきた。
しかし、母親のためにと思っていた理由も、今ではなくなっていた。
グレースは抵抗した。そして、いつのまにか手にしていた拳銃で父親を撃ち殺していた。

女性作家の書く、性的虐待の話は、生半可じゃないですよね。
こういう悲しい出来事に対する、作家の想いが感じられます。

彼女の正当防衛の主張は通らず、実刑が下された。
刑務所に入れられたグレースは、囚人として2年間を過ごしたあと、
その後はさらに2年の保護観察期間を経て、自由の身となる。
もともと頭の良かった彼女は、事務の仕事も見つかり、順調に社会へ復帰していった。

しかし、彼女の負った傷は深く、そう簡単に癒えるものではなかった。
罪の償いとして、女子供の救済団体へ参加。
極度の男性不信。20代の女性が歩む青春とはほど遠い生活だった…。

あいかわらずの、重い作品。
早く主人公には幸せになってもらいたいものです…。


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無言の名誉 下

2009年06月22日 00:13

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 272ページ

第二次世界大戦がはじまり、アメリカでは反日感情が爆発した。
何十年もアメリカ人として生きていた日系人も、
危険人物とみなされ、隔離される動きが出ていた。

上巻→http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-316.html
以下、内容の重要部分を含みます。

留学するヒロコを受け入れてくれていたタケオ一家も、
隔離生活を余儀なくされることになった。持っていた不動産や家財を
すべて処分して、収容所へ送られる日がついにやってきた。

日本国籍を持つヒロコの扱いは、アメリカ国籍の日系人以上のものだった。
愛するピーターは祖国のため、志願兵として戦地へ赴くことに決まり、
恋人たちの残された時間は、収容所でのあわただしい中、無情に過ぎて行った。

誰もが戦争によって、まともな思考を狂わされていた。
ヒロコにとっては、アメリカと日本のどちらが勝つことよりも、
ただ、戦争に対して悲しい思いしか湧き上らなかった。

「どんなことがあっても死んじゃいけない。生き抜くんだ」
ピーターとは、別れの際にこう約束した。
ヒロコはそれを守り、必死に生き抜いていく。
そして、その最中に新しい命の誕生…。

引き込まれてすぐに読み終わりました。
アメリカから見た戦争の話というのがあまり読む機会がなかったのですが、
勝った国、負けた国に限らず、その愚かさは共通なのだと分かりました。


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無言の名誉 上

2009年06月19日 00:33

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 276ページ

アカデミー出版の単行本を読めば読むほど、
本棚の未読コーナーに余裕のスペースが増えること(笑)。
今まで買うのが読むのに追い付いてない状況でしたが、
最近忙しかったせいか、ゆっくりと本を買う時間がなく、
おかげで棚に空きも出てきました。やれやれ。
でもまたすぐ買ってしまうんだろうなあ…。

ダニエル・スティールは苦労性の女性のテーマが多い気がしますが、気のせいでしょうか。
第二次世界大戦中、アメリカへ留学中だった女性の物語。

日本の古いしきたりを愛し、内気な少女ヒロコは、
先進的な父親の希望に従ってアメリカのカリフォルニアの大学へ入学する。

右も左も分からない中で、途方に暮れるヒロコだったが、
受け入れ先である父の友人、タケオの家族にも慣れ親しみ、
しだいにアメリカの開放的な文化に適応していった。
そして、れっきとしたアメリカ人男性ピーターとの出会い…。

国際情勢が悪化し、反日感情が高まる中、
ヒロコは学友のイジメにも耐えて勉学に励んでいた。
しかし、1941年、真珠湾攻撃を契機として、第二次世界大戦が勃発した。
日本への帰国は不可能になり、敵国での日系人の扱いは壮絶を極めていく。。。

たった今、世界各国で行われている大規模な紛争。
つきつめて考えてみれば、一人一人がそれを望んでしているのではない。
大衆心理の恐ろしさ、愚かさをこの本でも訴えているように思います。
日本、アメリカ、どちらの味方というわけでもなく、
芯から「生き抜く」ことに誇りをかけた女性の物語です。
考えさせられることが多い作品。


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幸せの記憶(下)

2008年03月06日 22:00

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 561ページ

昼ドラ小説(失礼)の下巻。前半の内容はこちら↓
http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-69.html

予想していた展開とずいぶん違ったのでビックリ。
こわ~い母親のマーガレットの嫌がらせが、どういう方向へ効いてくるのかと思ったのですが、
心配していた方へはあんまり進まずで、ホッとしたような、残念なような。。。

話が次世代まで進んでいくんですが、なんだかちょっとありがちなストーリー展開かなあ。
精神的なトラウマがどうとか、男女のもつれがどうとか、それでいて強烈すぎず…。
どうせやるなら、もっといびりまくって欲しかったなあ。
昔見た「牡丹と薔薇」のインパクトがでかすぎたんでしょうか。
「あなたは牡丹じゃなくて、豚よ!」知ってる人どれくらいいるんだろう。

アメリカへ帰郷したブラッドとセレナは、夫側の一族からの冷たい仕打ちを避けて、
サンフランシスコへ新居をかまえます。娘のバネッサも生まれて幸せな日々が続いていく。
テッドも新居から近い学校の医学生として勤め始め、バネッサをこれでもかというほど可愛がる。
たまに母親マーガレットからの小言もあるけど、ニューヨークから離れたこの地ではさして気にならない。

そして、ブラッドは軍の命令で、朝鮮への視察にでかけていくが…。

ここまできたらもうお分かりかと思います、ハイ、旦那さんはご臨終しちゃいます。ちーん。
話が急展開なわりに、文章表現はあっさりしてて、え?旦那死んだのに、こんなスルーの仕方でいいの!?と拍子抜け。
その後は、心に傷を負ったセレナの立ち直りと第二の人生のスタートが描かれます。
今までブラッドに依存してきたセレナは、自立という道を歩みだします。
彼女は、本来持って生まれてきた美しさを生かしたモデルという仕事に就く。
天職といえる仕事。テッドはもっと大きな可能性を示唆して、ニューヨークへ出ないかと勧める。

スーパーモデルへの道、まだまだ続く義母の嫌がらせと、支えてくれる周りの環境。
新しい恋人との出会い、そして挫折。セレナの人生って呪われてるとしか言えません。

色々な要素を詰め込んだ意味では面白かったけど、進行スピードの減速感が残念でした。
アカデミー出版つながりで、どうもシドニィ・シェルダン氏と比較してしまう感があって、
私にはラストスパート型のシェルダン氏の作品の方があってるみたいですね。
そこは、読んだ人それぞれというところでしょうか。


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幸せの記憶(上)

2008年02月24日 22:32

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 358ページ

非常に女性らしい作品です。読んでいるこっちがこっぱずかしくなる程、
甘い言葉のフルコースです。どうぞ、ご勝手に二人の世界に入ってて下さいって感じ(笑)。
女性の恋する瞬間って、女性にしか描けないんじゃないかと思います。
間の取り方、見つめ合うだけで通じ合う「アノ」気持ちって、女性が一番「恋してる」って酔える時ですもんね。
ははは~、懐かしいなあ…(遠い眼)。

前置きの通り、今回は恋愛ものには違いないんですが、
甘ったるいだけのラブストーリーではありません。

人間、他人の不幸は楽しいもの。いわゆる「昼ドラ」がそれとなく人気があるのも、
ひとえにこういった人間の潜在意識が関係しているというデータも出ているくらいです。
(ひひ総合研究所 2008年主婦環境調査結果より)
さて、その傾向は国境を越えても変わらないようです。

時代は第二次世界大戦後のイタリア。アメリカ占領軍が闊歩するローマの街。
アメリカ軍人とイタリア娘が一時の感情に任せ、恋愛に花を咲かせる。
戦後よくある恋物語の一編を描いた作品だが、一つだけ違う事がある。
そのイタリア娘は由緒あるサン・ティバルド王女の名を継承する女性、
セレナ・アレッサンドラ・グラシェレラその人という事だった。

一文無しの王女、天涯孤独の王女。あるのは王女の名誉と、豊かだったころの記憶。
彼女に与えられたのは、かつて自分の住んでいた宮殿の床掃除の仕事だった。
しかし、彼女の高貴さは、その身からほとばしっていた。

セレナはアメリカ軍人のブラッドと恋に落ちる。幸せな日々が続いた。
幸せすぎる毎日だった。そして、ブラッドの故郷ニューヨークへ帰る時が来た。
その時、彼女に突きつけられた現実は、自分は得体のしれない敗戦国のイタリア娘という事だった。

こういった場合の設定として考えられるベスト3を挙げるとすれば…
1.気の強い母親が結婚に猛反対(「息子のためを思って」というセリフをよく用いる)。
2.彼には金持ち令嬢の婚約者がいる(性格悪い)。
3.夫の「俺が守るから」という言葉はアテにならない。

はい、全部ドンピシャで当てはまります、おめでとう!
…昼ドラやん!甘い夢を見せておいて、ドロドロのどん底へ猛ダッシュ。
上巻はアメリカへ帰ったブラッドとセレナが、母親のマーガレットをはじめ、夫の家族にのけ者にされる辺りまで。
元々、婚約者だった女性のパティは、ブラッドに振られた復讐に、その弟のグレッグに求婚する。
う~ん、何か嫌な予感…。
唯一味方になってくれたのは、末弟のテッドだった。

さて、どうなることやら。二巻が異様に分厚いのを見て、色々な意味で期待が高まる私です。


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5日間のパリ

2008年01月08日 22:50

『ダニエル・スティール』著 天馬 龍行 訳 アカデミー出版 378ページ

シドニィ・シェルダンといえば、有名なのでご存知の方も多いと思います。
「ゲームの達人」を始め、「天使の自立」、「明日があるなら」など、
寝るのを惜しんで読みふけった記憶があります。
私が読書に目覚めたのも、この方の影響が大いにありました。
だいたいは読んでしまった後なので、この場で紹介する本があまり無いのですが、
また読み返す機会があれば、じっくり紹介したいと思います。

さて、そのシドニィ・シェルダンの作品を翻訳しているアカデミー出版ですが、
「超訳シリーズ」と銘打ってダニエル・スティールの作品も出版しています。
だいたい古本屋に行くと、この二人の作家は並んで大量に置かれているんですが、
彼女の作品には手を出しませんでした。というのも、他の作家に手を出したら、
手を広げすぎて際限が無いだろうと思ったからです。
まあ、結果としては手を出している訳ですが(笑)。

シドニィ・シェルダンの作品は胸をハラハラさせながら興奮して読むのに対し、
ダニエル・スティールはじわじわ心に迫ります。感情を表現する文章が多いので、
登場人物と一緒に虚しくなったり、高揚したり、とても女性的だなと思わせる作品です。

製薬会社のピーターは、ガン治療の世界に旋風を巻き起こす奇跡の薬を手掛けていた。
その薬「ビコテック」のテストは、ドイツ、スイスの研究所で問題なし。
あとはパリの結果を聞き、人体治験の緊急承認扱いを申請する段階に来ていた。

しかし、薬学研究の権威、スシャールの下した判断は、
「ビコテックは現段階では毒薬」というものだった。

ピーターは妻の父親フランクに誘われて会社へ就職した。
今の社長の地位も、義父と妻のおかげと考えていた。
しかし、彼は自分を不幸だとは思わなかった。
三人の子供にも恵まれ、世紀の薬を開発して社会に貢献しようとしている。
妻や義父に会社の事で小言を言われる事はあっても、自分の生活には満足していた。

そこへこの問題が浮上してきた。この薬には莫大な研究開発費がかかっている。
当然クリアするだろうとタカをくくっていたピーターは、義父にこの報告をするのに気が重かった。

しかし、沈むピーターに出会いが訪れた。
彼の20年間の結婚生活を無味乾燥なものに思わせる出会いが。
パリの街で繰り広げられる5日間のロマンス。
アガサ・クリスティの失踪事件さながらに、一組の男女は自由を探して逃げ出した。

本当に分かり合える人とは、結婚とは、生きがいとは。
既婚の方なら、少なからず感じるところがあるかもしれません。
私も早くそうなりたいものですが(笑)。


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